ハイパーインフレの末、物々交換で生活するベネズエラ

ベネズエラ北部の町リオチコに住むミレディ・ロペラさんはこう言います。「ここに現金はない。あるのは物々交換だけだ。」 漁師町の主婦は、夫の獲ってきた魚を4人の子供の食料と、息子のてんかん薬と交換できればと考えています。

ハイパーインフレに苦しむ南米のベネズエラでは、慢性的な食料や医療品不足が続き、ちょっとした買い物にも巨大な紙幣の山が必要になるため、現金の流通量が不足しています。

都市部は電子マネーの支払いに対応できているが、地方の町ではそれも難しい。そのため、対価を物で受け取ることを喜ぶ商店が多い。

|スカイ・ザ・リミット・インフレーション

年間インフレ率は25,000%近くまで高騰。この速さに紙幣印刷が追いついていないのが現状です。

かつて南米でもっとも裕福であったベネズエラは、マドゥロ政権下で経済が崩壊し、2015→2017にかけて人口3%の100万人が国外に脱出。

5月の大統領選に再選を果たしたマドゥロ氏は、野党と米政府の「経済戦争」がこの原因だと避難しています。

タクシードライバーのフリオ・ブランコさんは、信頼できる顧客からは銀行振込の支払いにも応じる事にしたと話しています。それだけ、単純に流通している現金が足りていないのです。

ベネズエラ国民が1日にATMから引き出せる金額は10,000ボリバル(約40円程)。それでも闇市場の為替レートでは約4セントの価値にしかならないというから驚きです。

|モバイル決済が急速に普及

デジタル時代初のインフレで、小規模なテクノロジー会社が頭角を表しています。ベネズエラでは開発者の給与水準が低く、電気代やデータコストがほぼ無料なことから、アプリ開発には通常ほとんど資金がかからないためです。

モバイル決済アプリを駆使してウェイターへのチップや駐車料金などの少額支払いも行われており、現金の支持はほぼ失われつつあります。

マドゥロ大統領も「デジタルウォレットがあればあらゆる面で奇跡を起こすことができる」と頼みの綱の様子。

インターネット速度が世界的にみて最も遅く、銀行口座や携帯電話を持たない人が人口の大半を締めるベネズエラで、現金が廃れて物々交換・電子マネーの二極化に直面しているという難しい現状です。

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