【国益か世界環境か】フェアトレードの認知、日本は世界最低水準
日本ではあまり馴染みの無い言葉かもしれませんが、途上国で栽培・生産品が破格で売られている裏側で、不当な対価や低コストの為に農薬を大量に使い環境破壊をしてしまう実態が横行しています。
生産者が品質の良いものを安定した暮らしで作り続けていくために、労働環境や生活水準の保証、そして地球環境への配慮を欠かさない取引のサイクルを作る必要があります。
それがフェアトレードです。
フェアトレード
フェアトレードで大きな割合を占めるのはコーヒですが、チョコレートの原料であるカカオ、コットン、バナナ、スパイスなども増えています。他にも砂糖、ジャム、はちみつ、ごま、ワイン、大豆・豆類、 切り花、ボール類などがあります。
金融市場に影響されないコスト費維持の仕組み。それがフェアトレードの正体です。
日本での取り組み
少し古いデータですが、2010年度の日本フェアトレード認証製品の取引規模は推定16億円
2015年度の国民1人当たり年間購入額は79円
日本は随分と低い数字です。
フェアトレード認証
フェアトレードの認証について下記内容が義務付けられています。
・農殺虫剤・有害化学物質・化学肥料散布禁止 ・遺伝子組み換え作物(GMO)の意図的使用禁止、種子のGM汚染防止対策義務 ・加工処理施設からの排水による水質・土壌が食の安全にマイナスの影響にならないよう義務付け |
日本では1500以上の添加物が合法で使用されており、食の安全についてはとてつもない後進国です。
世界フェアトレードの歴史
1947年、アメリカのNGOボランティアの女性が、プエルトリコの手工業品を買い取って販売したことから、ヨーロッパNGOに広まったとされています。
当時は自立支援ではなく、慈善貿易と呼ばれていましたが、1960年代より途上国の生産者の自立支援に向けて仕組みが整備されました。
1988年にオランダの教会が運営するフェアトレード協会が発足。
メキシコのコーヒ生産組合を中心にラベルが貼られ、1997年にラベル基準統一を図るFLOが誕生して市場が一気に拡大。2014年にWFTO(World Fair Trade Organization)認証ラベルが定められ、本格運用が始まりました。
日本でフェアトレードを根付かせる為には
日本の財閥系企業が農薬を大量生産している関係や、消費者が安価な商品を無条件に買い求めるため、環境問題など気にせずに農薬や添加物だらけの安価な製品が溢れています。
また、フェアトレードの商品は割高で、2倍ほどの価格差が出てしまうものもあります。
これから日本企業や小売店がフェアトレードをピックアップしてくれることを望みますが、まず消費者が積極的にフェアトレード製品を手にすることが今できることです。
国益や商品の値段を気にするより、低コストによる裏側で世界が破壊されている現状をイメージすれば、自分がすべき事は見えてくるはずです。
この記事へのコメントはありません。